全国で連日のように報じられる閉店ニュースを見て、「明日は我が身」「うちの赤字店舗をどうすべきか」と、24時間頭を悩ませているホールも多いのではないでしょうか。
しかし、いざ「閉店(撤退)」を決断しようにも、そこにはもう一つの絶望的な壁が立ちはだかります。
「止血のための閉店すら、お金が多額に必要――」
そんな八方塞がりの状況にある経営者様に、今、業界内で密かに、かつ急速に広がっている「第3の生存戦略」を提示します。多額のキャッシュをドブに捨てる前に、この記事を参考にしてみてください。
現状のパチンコ業界の厳しさ

2025年12月末のパチンコ店舗数は6464軒で、2026年3月末時点の全日遊連の発表では5734店舗まで減少していると言われています。
詳しい内容をみると100台以下の小規模店舗の減少が激しいのが影響しており、一方で1000台クラスの大型店舗については増加傾向です。
このことから、今後も小規模店舗が減少されることが予想され、「中小ホール店舗」にとっては非常に厳しい状況が続くと思われます。
赤字でも閉店すら許されない現実

現在運営している店舗の中にも赤字な店舗もあります。「なぜ赤字なのに閉店しないの?」と思われるかもしれませんが、それには理由があるのです。
主な赤字店舗が閉店しない理由は以下の通りです。
- 起死回生を狙っている
- M&Aでの買い手がいない
- 撤退コストが高すぎる
- 契約上閉店ができない
現在赤字営業だがV字回復を狙っている法人は多いと思います。しかし、中にはM&Aをしたくても買い手がいない状況や撤去コスト費用がなく資金面で閉店をしないところもあります。
また、賃貸契約している法人にとっては、契約年数もあるため「辞めるに辞めれない」状況になっているのも一般企業と比べて厳しい状況の1つです。
さらに、大手業界ではM&Aを進めているところもありますが、よほどの好立地か、地域一番の大型店でない限り、中小ホールの赤字店舗に買い手はつきません。
結果赤字店舗を閉店するより、V字回復を狙うことがまただ期待が持てるということです。
縮小するパチンコ、起死回生する一手とは?

「ではどのように赤字を回復させればいいの?」と思われる方もいるのではないしょうか?
V字回復に必要な取り組みは以下の通りです。
- グランドリニューアルオープン
- 他業種への移行
V時回復させるためには、現在のイメージを壊す必要があります。そのためパチンコ屋を存続させるならグランドリニューアルオープンです。
従来のパチンコ屋の屋号を完全に捨て、負のイメージをリセットさせ、「生まれ変わったこと」を街全体に強烈にアピールさせていきます。
また、現状が台数が多い店舗が流行っている分、100店舗以下の店舗であれば、増築するこで、これまで決して獲得できなかった「3世代ファミリー客」や「Z世代」を流入させていくのが目的です。
特に増築するならスロット増台がおすすめです。パチンコの遊技人口は減少傾向、スロットは増加傾向なので今増台するならスロットです。
ただし、屋号変更・増築を行った場合の費用は1億以上の投資は必要です。また、1000台クラスの増築なら5億以上の費用が必要になってきます。
そこで、おすすめなのは店舗はそのままに業界の転向です。
「パチンコ店跡地」をアミューズメント専門店へ

パチンコの閉店、もしくはV字回復させようと考えているなら、アミューズメント専門への転向をおすすめします。
ゲームセンターなどのアミューズメント専門店をゼロから作るには、広大なワンフロア、高い天井、大量の筐体を支える頑丈な床、そして車社会に対応する駐車場が必要です。
これらを新規で用意すれば莫大な初期投資がかかりますが、パチンコ店跡地には最初からすべて揃っているからです。
また、特におすすめなのは「クレーンゲーム専門店」または「ガチャ専門店」の2つです。
この2つの業界は急成長しており、市場規模を表した数字は以下の通りです。
| 市場規模 | 2024年 | 2025年 | 比較 |
| クレーンゲーム | 約5,384億円 | 約6,148億円 | 前年比114.2%増 |
| カプセルトイ | 約1410億円 | 約1960億円 | 前年比+39.0%増 |
| パチンコ・スロット | 約15.7兆円 | 約16.2兆円 | 前年比+3.2%増 |
このように、パチンコ業界に比べても非常に大きく伸びてきているのです。
理由としては、日本の誇るアニメ・ゲームIP(知的財産)の世界的ヒット、Z世代やファミリー層による「コト消費(体験型消費)」の爆発、そして復活したインバウンド(訪日外国人)の需要を取り込みにより、この2つの市場は今や過去最高益を更新し続ける状態にあります。
パチンコ店の市場が伸び悩むなか、ショッピングモールや駅前のクレーンゲーム・ガチャ専門店は、10代からファミリー層、外国人観光客が溢れているのです。
圧倒的な「高収益&省人化」のPL構造

クレーンゲーム・ガチャ専門店は、市場規模だけではく「運用の楽さ」も非常にメリットです。
| パチンコ事業 | クレーン・ガチャ専門店 | |
| 新台費用 | 機種によっては数ヶ月で賞味期限が切れる。 毎月数百〜数千万円の費用が必要 | 筐体(機械)は寿命が長く、中古市場も安定。 |
| 人件費 | ホール、カウンター、遊技機管理など多数のスタッフが必要 | ガチャ専門店は「ほぼ無人」、クレーン店も最小限の人数で回せる |
| 粗利の安定度 | 「釘・設定」・「遊技台」の運用に左右され、射幸性の規制リスクも高い | 景品原価(上限規制あり)が明確であり、確実かつ粗利率をコントロールできる |
このように、クレーン・ガチャ専門店の運用は、パチンコ業界に比べ非常に楽となっており、売上を確保できれば高い収益性を持っているのです。
また、パチンコ業界だと、数千万円かけて導入した新台が3週間でガラガラ状態となる、パチンコ特有の経営リスクは、この業態にはありません。
まとめ:赤字店舗は「負債」ではない。次世代エンタメの「巨大な資産」

「パチンコ店を閉店させないと厳しい」もしそう思われているなら、それは完全な誤解です。
実はパチンコ業界の超大手や先見の明がある有力法人ほど、すでにこの「アミューズメント化」の旨味に気づき、巨額の資金を投じて本格参入を果たしています。
例えば、業界最大手のマルハンは既存パチンコ店舗の閉鎖跡地を単に更地として売却するのではなく、クレーンゲームを主体とした大型アミューズメント施設として再オープンさせる動きを活発化させています。
また、アムズプロジェクトを運営するアムズグループなどの実力派法人は、台湾のクレーンゲーム最大手企業とタッグを組んで新ブランドを展開するなど、これまでのアミューズメント運営の枠を超えた本格的な「コト消費ビジネス」として市場を自ら創出させているのです。
このように、赤字のパチンコ店は決して価値のない負債ではありません。
見方を変えれば、「今最も儲かっている市場において、最高の一等地とスペックを持つ、増築可能なプラットフォーム」なのです。
数千万円、数億円の撤退費用(解体費)を払ってすべてを失うくらいなら、その資金を「次の一手」の成長投資に回してV字回復を狙ってみてはいかがでしょうか。
業界大手が証明しているこの「勝ち馬の戦略」を、今度はあなたが店舗で実践する番です。
まずは自社店舗の「アミューズメント転換・増築シミュレーション」から、明日の生存戦略を始めてみましょう。

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