半導体不足がますます深刻に/藤商事が通期連結業績予想の下方修正

統計・コラム

どうも「BOSS」です。

藤商事は4月15日、2022年3月期の最終損益を従来予想の14億円から下方修正し、20億円の赤字(前期は1億22百万円の黒字)になる見通しを発表しました。さらなる世界的な半導体不足による部材の供給不足や価格高騰などの影響を大きく受けての業績結果となっています。

世界的な半導体不足による部材の供給不足によりパチンコ遊技機において主力2タイトルの販売時期を来期に繰り越すなど販売ラインナップが大幅に変更となり、通期のパチンコ・パチスロ累計販売台数は前回予想(95 千台)を下回る 82 千台となる見込みとなるということのようです。

また、この販売台数の減少に加え、部材供給不足の対応などによる一時的な部材価格高騰の影響を受け大幅に原価が上昇したことで利益が圧迫されたことも業績に大きく影響しています。

今回の藤商事の状況は、単に「遊技台販売が計画台数に満たない」ということではなく「計画通り製造できれば売れる見込みがあるのにそれができない。」という、自動車メーカーに見られるような何とも歯痒いような状態です。パチンコ業界にとって象徴的な状況で、遊技機メーカーによって多少の差はあるかもしれませんが半導体不足と部材価格の高騰は全遊技機メーカーや周辺機器メーカーにとっても同様の状況が続いていくことになります。

経済産業省からのパチンコホールの月次データとして「特定サービス産業動態統計調査」などが発表されて前年比で横ばいの売上との報告となっています。これは営業しているホールにとっては稼働データとしても売上データとしても参考になる数字かもしれませんが、ある意味「営業継続可能なホール」のデータであり、「営業継続可能」であるからこそのデータでもあるのでパチンコ店全体の情勢を伝えているものではありません。

遊技台の供給が安定しない状況はパチンコホールにとって年単位で遊技機の安定供給が滞ると導入したい機種や台数が思うように予定できなくなり、新機種への投資や収益スパンが計画通りに進まないことになります。

もはや、パチンコホールにおいてはパチスロによる収益減少ですでに新台効果による収益構造や既存の設置機種の稼働の維持、向上に対する見直しが必要となっています。言うまでもなく収益面だけでなく支出においても見直しや修正が必要になります。この収支バランスの見直しは簡単ではなく非常にシビアで困難だと想像できます。困難である結果・経過が店舗数の減少になっており、遊技機販売業者や周辺機器販売メーカー、業者の窮状となってしまっています。

コロナ禍やウクライナ情勢によって、経済界全体が長期の見通しが立ちにくい状況でパチンコ業界も短期・中期の状況に善処していかざるを得ない情勢ですが、このゴールデンウィークにおいてはホールの稼働が少しでも上向きになることで以後のホール運営の糧になれば良いと思います。
弊社においても設備修理や中古設備販売や設備工事のアドバイスをさせていただくことで、ホール様にとってメリットが出せるように少しでも寄与できればと修理部品、修理体制、中古設備の拡充を進めております。コンタクトフォームなどでお気軽にご相談ください。

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