パチンコ店のキャッシュレス化は進むのか?

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認証協、パチンコ店の新紙幣対応およびキャッシュレス時代に向け「iクリア ビルバリレスシステム」お披露目
電子認証システム協議会(略称/認証協、越野友春代表理事)は、9月13日に都内で開催した第20回定時社員総会懇親会で、スマート遊技機専用の「iクリア ビルバリ(紙幣識別機)レスシステム」をお披露目した。
「iクリア ビルバリレスシステム」は、ビルバリレスユニットとチャージ機能付きの発券機(精算機)がセットで運用されるもの。発券機でカードに現金をチャージし、カードをユニットに差し込むことで玉(メダル)貸しができる。
2024年7月の新紙幣発行時にユニットでの対応が不要になるとともに、将来的なキャッシュレス遊技の対応も視野に入れているという。正式リリースは今冬以降を予定している。
なおビルバリレスユニットについては、2022年7月に開かれたスマート遊技機フォーラムの席上、認証協のプレゼンテーションでリリース予定であることを発表していた。

認証協、パチンコ店の新紙幣対応およびキャッシュレス時代に向け「iクリア ビルバリレスシステム」お披露目 – グリーンべると(パチンコ・パチスロ業界メディア) (web-greenbelt.jp)

どうも「BOSS」です。

物販店舗やネットでのショッピングや電車、バス、タクシーなどにおいてもキャッシュレス化が浸透してきているのは自身の日常からも現金を持たずに外出する人が増えてきたりしており実感していますが、経産省でのデータによってもキャッシュレス決済の比率が36%にまで伸びてきています。

2022年のキャッシュレス決済比率を算出しました (METI/経済産業省)

パチンコ業界においては日遊協なども毎年のようにキャッシュレス化を課題としていますが、未だに具体化していません。今回ようやく認証協からキャッシュレス対応可能なシステムを発表しましたが、業界サイトなどにおいても残されている課題と新たな課題をクリアしなければならないと示されています。

ATM設置においても道義的問題となりましたが、「のめり込み」「依存症」への防止施策がないままに警察庁も認可するとは考えられません。個人を特定した会員カードでの遊技が前提として、限度額(日・月単位)の設定などがシステム的に可能であれば有効かもしれません。逆に現金購入不可にしてクレジット購入限定になれば、審査によってある程度スクリーニングされて良いのかもしれません。

また、キャッシュレス化によるクレジット会社などに対する手数料がパチンコ店側の負担となり、売上(貸玉・メダル料金)に対して1.5%~3%超で実質的に粗利の10%程度と試算されています。これでは店側の負担が増え、実質的に現状のままの営業は不可能となります。カード会社などによる業界独自のでのクレジット会社などを設立して負担率を一律に低くする必要があり、すでに着手しているような情報もあります。
情報島「パチンコ店が「キャッシュレス」を導入できないネックの一つは決済システム会社に支払う手数料、これがあまりに莫大な金額過ぎる【我市場的瑣末主義】」

今回発表された、初期のゲームカードの券売機を想起させる認証協のカードシステムはクレジット機能を簡易的に導入できそうに思えますし、なによりも来年の新紙幣発行による改刷対応がユニットごとに不要となり大幅に軽減される点も大きなメリットとなりそうです。

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