2024年の新紙幣の発行について

新紙幣・改刷対応

どうも「BOSS」です。

2021年9月1日に「新1万円札」の印刷が開始されたというニュースが報じられました。

新紙幣は2024年から発行される予定で5千円札、1千円札も同時に刷新され2024年上期7月から流通
する予定です。

新紙幣については2019年4月9日に財務省から「新500円硬貨」の発行と合わせて発表されており、
「新500円硬貨」は今年の11月に発行される予定です。
「新500円硬貨」に関しては「貨幣改鋳とは」「新500円硬貨 製造開始」で説明させていただ
いています。

ここでは、新紙幣の発行の経緯や今後の対応などを説明していきます。

新紙幣発行の歴史

現在流通している紙幣の発行は2004年11月1日に行われました。一万円札には福沢諭吉、五千円札には樋口一葉、千円札には野口英世が描かれています。

2024年に発行される新紙幣では、一万円札には渋沢栄一、五千円札には津田梅子、千円札には北里柴三郎の肖像画が図柄として採用されました。二千円札は2000年に沖縄サミット、2000年ミレニアムをきっかけに発行されましたが、現在は流通量が少なく製造中止されており刷新も見送られました。

今回は、紙幣では世界初導入の肖像の3D画像が回転する最先端のホログラムを使い、高繊細な「すき入れ」模様が取り入れられました。
また「ユニバーサルデザイン」では、額面の数字を大きくし、券種ごとに配置を変え指の感触で識別がよりしやすくなっているとのことです。

2004年以前の紙幣の刷新は1984年に行われており、現在の紙幣は2004年、次回は2024年と20年ごとに紙幣の刷新が行われていることになります。

※引用:財務省「新しい日本銀行券及び五百円貨幣を発行します」

紙幣刷新の目的

政府もキャッシュレス化を推進し実際に急速にその波は確実に押し寄せているなか、なぜ今回の紙幣の刷新が行われるのでしょうか。この20年ごとの紙幣刷新は偽造抵抗力強化が目的とされていますが、
相乗効果としての狙いもある程度あるようです。

業界団体「日本自動販売システム機械工業会」の試算では、今回の需要について「現金自動預払機(ATM)や自動販売機などの改修で7700億円、500円硬貨への対応で4900億円、合わせて1兆2600億円の需要が見込まれる」とされていますが、財務省としては経済効果についての試算は行っていないようです。

そして、デフレで国民が貯め込んでいる「タンス預金」がこの新紙幣発行によって消費や投資に動くところもあります。実際に前回の2004年には「タンス預金」が3%減ったというデータがあります。
現在の「タンス預金」が約50兆とされており、このうちの3%の1,5兆円が金や外貨投資に流れるという見方もあり特需と同等の金額となります。といってもいずれの金額も2021年度の歳出予算106兆6097億円の1.5%にも満たない額です。

しかも2024年にはキャッシュレス化が確実に進行していると予想され、デフレも進行している可能性もあり定例の偽造防止が目的の本命なのかもしれません。

新紙幣発行までの対応

2004年の新紙幣発行は2年3ヵ月前の2002年8月に発表されましたが、今回は発行する2024年の5年前となる2019年に発表が行われました。一部では「令和」の新元号発表、天皇即位と合わせて祝賀モードを盛り上げることによって政権支持の高まりを狙ったとも言われています。

これについて、麻生財務大臣は「発表時期はたまたま重なった。」と否定したうえで「紙幣の印刷を開始するまでに2年半がかかり、さらに民間企業が自動販売機やATMなどの機器への対応ができるよう準備するのに2年半かかるため。」と説明しています。

そして今回、流通開始の2年半以上前に新一万円札の印刷が始まったのは、ATMや自動販売機、お店のレジなど新紙幣を扱う機器を日本銀行が用意したテスト会場に機器を持ち込み、貸し出された紙幣を使ってテストを入念に繰り返し障害やトラブルを未然に防ぐためと説明されました。

遊技場業界での対応

遊技場業界でこの改刷対応が店舗の負担で必要となる設備機器としては次の製品となります。
ゲームセンターでのゲーム機器や飲料メーカーなどの自動販売機などは設置業者によって紙幣識別機の改刷対応が行われます。

  • 玉貸機/メダル貸機
  • 両替機
  • 紙幣整理機・紙幣計数機

現状では、アイゲート製(旧ハイライツ・エンタテインメント製)のICユニット(玉貸/メダル貸)は改刷対応されると聞いておりますが、他のメーカーの製品については未発表です。
都度、発表があり次第お知らせいたします。

いずれもビルバリ(紙幣識別機)の改造や交換が最低限必要となりますが、メーカーや機種によってはビルバリの交換ができない機種もあると予想され、その場合は本体ごと買い替えすることになります。
2024年までご使用中の上記製品は有効活用し改刷対応の可否が確認でき次第、買換えの検討をされた方が良いでしょう。それまでは弊社にて修理のご相談を承りますのでお気軽にお問い合わせください。

    コメント

    1. […] 昨年9月の投稿記事「2024年の新紙幣の発行について」で既報のとおり、2024年に新紙幣の発行が予定されています。 […]

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