新紙幣、流通3割に届かず ペースは前回の半分以下
日銀は27日、2024年7月に発行を開始した新紙幣の流通状況を明らかにした。
紙幣全体の中で占める割合は5月末時点で28.8%と、3割に届かなかった。04年に紙幣を刷新した前回は同じ期間で6割に達しており、半分以下のペースにとどまった。
低金利で「たんす預金」が増加したことやキャッシュレス決済の広がりが要因とみられる。 新紙幣は7月3日で発行から1年を迎える。5月末時点で世の中に流通する紙幣は約160億枚で、このうち新紙幣に置き換わったのは約50億枚だった。
たんす預金の増加で紙幣の総枚数が増えているほか、日銀と金融機関での紙幣のやりとりが減少傾向にあると、日銀は分析している。
●キャッシュレス決済の比率は?👇
2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました
キャッシュレス決済比率は42.8%、政府目標の4割を達成しました1.算出結果概要
2024年のキャッシュレス決済比率は堅調に上昇し、42.8%(141.0兆円)となりました。
その分子の内訳は、クレジットカードが82.9%(116.9兆円)、デビットカードが3.1%(4.4兆円)、電子マネーが4.4%(6.2兆円)、コード決済が9.6%(13.5兆円)でした。
●「タンス預金」の残高は?👇
家計が保有する金融資産は「現金」が「105兆円超」
日本銀行が公表している「資金循環統計 全体版(2024年第4四半期)」によると、家計が保有する金融資産の現金が105兆2968億円でした。
一方、株式会社第一生命経済研究所の試算によると、タンス預金の残高は50兆4000億円で、改刷直前のピーク(60兆円)と比較すると9兆6000億円の減少です。
タンス預金が減少している理由として、2024年7月の改刷により古いお札で大量のタンス預金を保有していることに不安を感じたことが挙げられます。
2004年の改刷時にもタンス預金は7.5パーセント減少しており、今回は肖像が福沢諭吉から渋沢栄一に変更されたことから心理的な影響が大きかったと見られます。家計が保有する「タンス預金」の残高は「105兆円超」の可能性も!? タンス預金のリスクと安全な金融資産を解説(ファイナンシャルフィールド) – Yahoo!ニュース
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